舞 台
(1)舞台の呼び方
①舞台は、客席があり、舞台と客席の間に幕があって、舞台と客席は、
二つにしきられています。
②客席から見て舞台の右の方を上手、左の方を下手とよびます。
上手が上位で、方角は東、下手の方角は西、客席が南という約束が
あります。
③舞台に入ることを登場、出ることを退場といいます。
出演者が幕が開く前から、舞台に居るのを板付きといいます。
④舞台では、合吟、独吟、舞い等が行われます。
(2)出演者が、舞台に登場する時の合図については、事前に決めて。
おきます。
①紹介アナウンスが終わった時。
②伴奏曲の前奏が始まったら。
③舞台係が合図したら。
(3)舞台に登場し、マイクへ向かって歩く時の歩き方。(独吟)
足の歩幅は、男性で約15cmぐらい。女性は10cmぐらい。
無理のない自分の歩幅で、ややつま先に力を入れて、自然な約60度の
視覚で前方を見て進みます。
男性の場合、腕は、洋服では、軽く振り手の指は軽く握ります。
和服のときは、腕は振らず自然体で進みます。
女性の場合、手の指は軽くのばします。
マイク迄の進み方は、袖からマイクに向けて直線に進みます。マイク
に近ずいたら歩調をゆるめながら、客席に向くように調整します。
マイクの2歩ぐらい手前で止まり客席に向かって、軽く立礼しマイク
に近よってマイクの調整をし、前奏が終わる頃には、詠う姿勢をとり
ます。多数の合吟の時は、係員の指示に従うこと。
吟が終わって次は退場です。一歩下がって、立礼し退場に移ります。
(4)マイクの使い方
①マイクに近寄りすぎないこと。近寄りすぎると、声がワレる。マイク
との距離は、約20cmぐらいが良い。マイクの高さも確認する。また
マイクには、指向性といって、声をとらえる角度があります。音響係の
指示を受けること。
(5)詩の心の表現
①詩の心をだす、詩情表現
吟詠の感情の出し方は、強い迫力のある詩でも、情緒的な詩でも、
一本調子ならないこと。主要な部分の詩文を、何か所かビック
アップして、その前後を反対に弱くして、強弱を付けて吟じます。
②間の取りかた。
㋑詩文の中の語句と語句との間を、すべて同じタイミングで吟じると、
味が均一になるので、感情が盛り上がった語句の前などは、意識的
な間をを持たせると、気持ちの入った吟詠になります。
㋺詩文にイメージを持つこと。
㋩伴奏になれること。
(6)舞台衣装
①衣装
男性の場合。和服では、黒紋付に袴。最近では色紋付で、春、
秋と季節により、別の色の紋付で、演出効果を上げる人もおります。
洋服では、黒のダブルが、圧倒的に多いです。
女性は、詠う吟題にふさわしい、色、柄、模様の着物そして、帯、
帯締めや、衿を選んで組合せることが多いです。
特に、色調と絵柄に注意し吟題にふさわしい、物を選ぶことです。
②身だしなみ
着付けに注意すること。履物との調和を考える。和服にあった髪型
を心がけ、派手な髪飾りは、なるべく控え目にする。乱れ毛のない
よう、見出しなみを、整える。
(7)扇の扱い方
①大きさは、男性が約9寸、女性は7寸ぐらい。
②持ち方は、男性の場合、右手の小指の腹が要を抑えるように握り
持ちし、下方45度の角度に構えます。
ハンドマイクを持つ場合は扇は、帯にさしておく。
③女性の場合、扇は帯にさして置く(座っている以外)